渡米後にまず行うのはSSN(ソーシャルセキュリティーナンバー)の取得!ではなく、住む場所の決定です。住所なくしてはSSNは取得できません。ここではアメリカでの住まいの探し方についてご紹介します。
アメリカの住まいの形態
アメリカでの住まい選びでは、生活スタイル・予算・通勤距離だけではなく、治安や子供の学校状況などを考える必要があります。アメリカでは、住まいの形態によって契約方法や費用が大きく異なるため、自分に合った選択肢を理解することが重要です。
住まいの形態は大きく分けて以下のものがあります。
- アパート(Apartment)
- 一軒家(Single-family Home)
- コンドミニアム(Condominium)
- タウンハウス(Townhouse)
- シェアハウス(Shared Housing)
- 短期滞在(Short-term Rental, Airbnbなど)
アパートは、不動産会社や投資家が一括所有している建物内の賃貸ユニットです。
コンドミニアムは個人が所有するユニットです。
つまり、アパートは管理会社が1棟まとめて所有、コンドミニアムは部屋ごとに大家が所有、ということです。
アパートの場合は管理会社に交渉しますが、コンドミニアムの場合は大家に交渉する必要があります。
私自身は現在アパートを契約し、継続して住んでいます。アパートについての詳細は別の記事で紹介する予定です!
物件探しに便利なアプリやサイト
日本にいる時からアメリカの物件を探したり、周辺の情報を下調べしておくことはとても重要です。ひとつの都市の中でも、エリアによって治安などは大きく変わります。
お子さんがいる場合は、住む予定の地区の学校の情報を調べておくことも重要です。地区によって学校のレベルなども大きく変わります。
ここでは物件を探す時に役立つサイト・アプリの例をご紹介します!
上記はいずれも物件の価格やベッドルームの数などで絞り込み検索ができます。
また通勤や学区・学校のレーティングも見ることができます。
いずれもウェブサイト・アプリがありますが、個人的にはZillowが見やすく使いやすいという印象でした。
また上記のツールでは、学校のレーティングなどは見ることができますが、各学校の成績・人種の割合などの詳細などは、Great Schoolsなどを併せて使うと良いでしょう。
地区の治安を調べるためにはSpot Crime、性犯罪者の公開情報を調べるにはNational Sex Offender Public Website も有用です。
- Great Schools (https://www.greatschools.org/)
- Spot Crime (https://spotcrime.com/)
- National Sex Offender Public Website (https://www.nsopw.gov/)
家賃の相場
アメリカの中でも家賃は都市によっても大きく異なり、さらに部屋の広さにもよります。2024年12月現在のアメリカ全体の平均家賃は以下の通りです(1~4ベッドルームを含む平均値)。
- スタジオ(0ベッドルーム): 約1,450ドル
- 1ベッドルーム: 約1,700ドル
- 2ベッドルーム: 約2,000ドル
- 3ベッドルーム: 約2,350ドル
- 4ベッドルーム: 約2,600ドル
日本の東京でのファミリー向き賃貸の平均家賃が19万2662円であることを考えると、これらはかなり高いですよね。
日本と同じように、アメリカでも各地域や都市による変動があります。例えば、家賃が特に高い地域としてニューヨーク州やカリフォルニア州が挙げられ、比較的低価格な地域としてオクラホマ州やノースダコタ州が挙げられます。
私自身はメリーランド州に住んでいますが、2ベッドルームのアパートの家賃は3000ドル前後と比較的高い方です。ニューヨーク州やカリフォルニア州はさらに高額です。
また注意しなければならないのは、アメリカは家族の人数によって最低ベッドルーム数が法律によって決められているということです。住む地域にもよりますが、家族が4-5人の場合、最低でも2ベッドルームが必要になります。
契約までの流れ
契約までの流れとしては大きく分けて2通りあります。ひとつは日本にいる間に予め交渉しておく方法、もうひとつは渡米後に決める方法です。
日本にいる間に住む場所を決める方法としては、日本に住んでいる間にアメリカ在住の日本人エージェントと交渉し、渡米前にある程度契約を進めておく方法です。
英語が苦手な人でも可能で、エージェントが交渉してくれるので、渡米後に比較的早く住む場所が決まるというメリットがあります。
一方で、エージェントに仲介手数料(Broker Fee)を払う必要があったり、住んでから不便さや周囲の環境が悪いことに気づく、という話もよく聞きます。
例外的ですが、契約期間を残して帰国する日本人が引継ぎの日本人を探している場合もあります。
これは日本人の掲示板で募集している場合があり、現在住んでいる条件の家賃で残りの契約期間まで住む、ということになります。
条件としては悪くなかったり、家具を譲ってもらえることもありますが、契約期間としては短くなります。
自身の条件と照らし合わせて、良ければ検討してみましょう!
もうひとつは、日本にいる間に上記アプリなどを使用し予め目安をつけ、自身で交渉するという方法です。
契約前に自身の目でアパートの状況を十分に確認できる、必要最低限のコストで契約できるという反面、契約にある程度の英語能力が必要であったり、契約の際に必要な書類が増える可能性があります。
ちなみに大きいアパートは、Zillowなどで目安をつけてツアーを予約し、事務所で交渉すればそのまま契約までたどり着くことができ、仲介手数料は不要です。
しかし、タウンハウスやコンドミニアムなどは大家が所有しているので、大家と直接連絡を取ったり、交渉したりする必要があります。
これは個人では難しいので、結局エージェント(不動産会社)を通して契約までたどり着く必要があります。
上記のZillowなどから物件の問い合わせをすると、担当の不動産会社の人から連絡があり、その人を通じて大家に連絡・交渉することができます。
この場合、結局仲介手数料が家賃1か月程度かかってしまいます。
こちらについては別記事で私の経験を踏まえて紹介します。
まとめ
- 住む形態はそれぞれの家庭によって異なるので、家族構成・家賃・周囲の環境を加味して決定する。
- 日本にいる間にも物件や学校・周囲環境を調べる方法が充実しているので可能な限り利用する。
- 家賃の相場を知っておく。自分の環境に応じて、契約までの流れを予め決めておく。
以上が住まいを探す上での基本になるかと思います。みなさんが良い住まいに出会えますように!
今後もさらに掘り下げていきますね!