国立公園(ナショナルパーク)とは、国が指定し、保護・管理を行う自然公園です。
アメリカには、米国政府内務省の国立公園局(National Park Service: NPS)が管理する63の国立公園があります。
アメリカのナショナルパークは、スケールは壮大で日本では味わえない魅力を持っています。
一度経験すれば、一生忘れることのできない体験になるでしょう!
さらに、ナショナルパークの他に「国立保護区」や「国定公園」など、NPSが管理しているものを含めると、その数は400以上にもなります。
今回は、アメリカのナショナルパーク(広義の意味)がどんなものなのか、どうやったら楽しめるかについて解説していきます。
ナショナルパークを探す方法
ナショナルパークといえば、イエローストーンやグランドキャニオンをイメージしますよね。
他にもたくさんのナショナルパークがあります。
このたくさんのナショナルパークから自分の求めるパークを探すのはなかなか困難です。
Google Mapなどの地図アプリでナショナルパークを探すこともできますが、非常に手間がかかります。
ナショナルパークのアプリは、パークの場所や特徴を調べたり、絞り込んだりできる便利なアプリです。

下の写真のように、パークのタイプや場所(州)などからも調べることができます。
ナショナルパークに行く際にはぜひダウンロードして使ってみて下さい!

ナショナルパークの分類
厳密には、ナショナルパークの数は63ですが、NPSが管理するものを含めると、広義の意味でナショナルパークの数は400以上にもなります。
これらのナショナルパークは、スタイルによっていくつかのタイプに分類されます。
分類 | 説明 |
---|---|
National Parks (国立公園) | 最も有名で、自然や文化遺産の保護を重視。 例:イエローストーン、グランドキャニオン。 |
National Monuments (国定記念物) | 歴史的、文化的、または自然的な意義がある場所。大統領令で指定されることが多い。 例: ベアーズイヤーズ(ユタ州)、デビルズタワー(ワイオミング州)。 |
National Historical Parks (国定歴史公園) | アメリカの歴史や文化に関わる場所。 例: インディペンデンス国立歴史公園(ペンシルベニア州)。 |
National Memorials (国定記念碑) | 重要な人物や出来事を記念する場所。 例: リンカーン記念館(ワシントンD.C.)。 |
National Seashores (国立海岸) | 海岸線を保護し、レクリエーションの場を提供。 例: ケープコッド国立海岸(マサチューセッツ州)。 |
National Recreation Areas (国立レクリエーション地域) | レクリエーション活動を目的とする自然区域。 例: レイクミード国立レクリエーション地域(ネバダ州)。 |
National Preserves (国立保護区) | 自然環境を守りつつ、限定的な狩猟や資源利用を許可。 例: ビッグサイプレス国立保護区(フロリダ州)。 |
ナショナルパークの入場料
ナショナルパークの入場料はナショナルパークによって異なります。
無料のところもありますが、有料の場合はおよそ10-30ドルくらいです。
入場料は、先程ご紹介したアプリで簡単に調べることができます。
入場無料の日
ナショナルパークへの入場無料の日が、年間で何日か設定されています。
- キング牧師生誕記念日(Martin Luther King Jr. Day)
- 国立公園週間の初日(National Park Week)
- ジューンティーンス(Juneteenth)
- Great American Outdoors Act(GAOA)
- 公有地の日(National Public Lands Day)
- 退役軍人の日(Veterans Day)
年間パス
ナショナルパークには年間パスの販売もあります。
年間パスは80ドルで、パークの入場口で購入できます。
頻繁に旅行される方は、年間パスを購入した方がお得かもしれません。
ただし、一部のパークでは使用できないので、あらかじめ確認して購入しましょう。
アメリカに在住の方
アメリカに在住で、かつ4年生のお子様がいらっしゃる方は、なんと年間パスが無料でもらえます。
申し込み方法は、「Every Kid Outdoors(https://www.everykidoutdoors.gov/index.htm)」にアクセスします。
簡単な質問をいくつかされるので、全て答えたら、バーコード付きの年間パスが表示されます。
これを必ず印刷してパークへ持っていきましょう(紙媒体しか受け付けていません!)。
パス期限は、4年生の学期に対応しているので、9月1日から8月31日までです。
申し込みにはZipコードが必要なので、日本在住の方は残念ながら申し込みできません。
条件が合う方はぜひ試してみて下さい!
入場料だけでも結構馬鹿にならないですもんね。
アクティビティ
ナショナルパークでできるアクティビティは多数あり、パークによって異なります。
先程紹介したアプリで、アクティビティからも探し出すことができます。

今回は、この中でもジュニアレンジャープログラムというものを紹介します。
ジュニアレンジャープログラム(Junior Ranger Program)
ナショナルパークにはジュニアレンジャーというプログラムがあります。
レンジャーとは、ナショナルパークで働く公務員のことで、自然や文化財の保護、教育活動など、様々な活動を行っています。
ジュニアレンジャープログラム(Junior Ranger Program)は、ナショナルパークで子供たち向けに提供される教育プログラムです。
もちろん参加は無料で、年齢制限は特にありません。
ジュニアレンジャープログラムは全てのパークで行っているわけではなく、一部のパークで行われています。
このプログラムが行われているパークを探す方法としては、紹介したアプリで、上の図のアクティビティの中からJunior Ranger Programを選択すれば検索できます。
プログラムを通じて自然や歴史、文化遺産だけでなく、環境保護や公園管理の重要性を学ぶことができます。
事前の登録はありません。
参加のためには、まずビジターセンターの受付でブックレット(無料)を受け取ります。
その中には、パークの自然や文化に関するクイズ、観察タスク、塗り絵などが含まれているので、パークを回ったり、展示の中にヒントを見つけて問題を解いていきます。
年齢によって解かなければならない問題の数は決まっており、子供の年齢に応じて必要な数の問題を解きます。
問題は解きやすいものを選んで大丈夫です。
ブックレットを再びビジターセンターの受付へ持っていくと、大人のレンジャーが答えをチェックしてくれます。
レンジャー次第ですが、熱心に質問してくれるレンジャーもいます。
この後、レンジャーの前で、ジュニアレンジャーとして宣誓を行います。
内容としては、「ジュニアレンジャーとして自然や歴史を学び、これらを守る」といったものです。
英語をあまり話せない場合は、レンジャーに「子供はあまり英語を話せないから、簡単な文章にしてほしい」と言えば、優しく応じてくれます。
これが意外と感動するんですよね。

宣誓が終わると、ジュニアレンジャーバッジをもらえます。
これはパークによってデザインが異なるので、色んなパークを訪れてコレクションしてもいいかもしれません。
アメリカの記念にもなりますね!

まとめ
アメリカのナショナルパークについて、パークを探す方法、入場料、アクティビティについて紹介しました。
アメリカのナショナルパークは、スケールの大きい自然を体験できるだけでなく、歴史や自然についても学ぶことができます。
アメリカを訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみて下さい。
それぞれのナショナルパークについての特徴などはまた別記事で紹介する予定です!
ではまた!